子どもの個性を伸ばすには親の在り方が大事。子どもの個性を伸ばす親の特徴や声掛け、つぶす親の特徴を解説

絵を描く子どもを見守る母親

子どもの個性を伸ばすために、親はどうあるべきなのでしょうか。
親の在り方によって、子どもの個性を伸ばせるか伸ばせないかが大きく変わります。
この記事では、子どもの個性を伸ばす・つぶす親の特徴や、子どもの個性を伸ばすための声かけの仕方を紹介します。

子どもの個性を伸ばす親の特徴

本を読む家族

子どもの個性を伸ばすには、子どもが自信を持ち安心して生活することがまず土台として必要になります。
そのため、親は子どもが自信を持てるような関わりをもつ必要があります。
よって、子どもの個性を伸ばす親の特徴は以下の5点です。

  1. 子どもの意見を受け入れる
  2. 結果ではなく過程を尊重する
  3. 挑戦を見守る
  4. 興味、関心があることにとことん付き合う
  5. 今できていることに目を向ける

それぞれについて解説します。

子どもの意見を受け入れる

子どもが何かをしたいと言ったときや、自分の思いを伝えてきたときにまず受け入れるのが大切です。
子どもは親の考える常識とは違ったことをしばしば言います。
その時にいきなり否定するのではなく、
「○○ちゃん(くん)はそう思うんだね。」
とまず受け入れることが大切です。

自分の考えを受け入れられると、子どもは親に大事にされているとわかり安心し、伸び伸びと自分の意見を言うことができます。

結果ではなく過程を尊重する

結果ばかりに注目すると、子どもは「成功しなきゃダメだ」という思考になってしまいます。
もちろん、結果を褒めることも大切ですが、子どもが頑張ってきた過程を尊重することが大切です。
以前は滑れなかった滑り台が滑れるようになったら
「頑張って練習したんだね。」
以前は解けなかった問題が解けるようになったら
「毎日一生懸命頑張っているもんね。」
と日々の頑張りや過程を尊重しましょう。
また、思うように結果が出ない際も、過程を認めてもらえれば、子どもは自信を持てます。
「今回は上手くいかなかったけど、頑張ったよね。」
と認め、次はどうしたら上手くいくのか一緒に考えるのも、子どもの成長に繋がるためおすすめです。

挑戦を見守る

子どもが何かをやりたがったとき、難しそうなことでも見守りましょう
「それは出来ないと思う」などと挑戦を止めてしまうと、子どもは自信を無くしてしまいます。
さらに、自分の意見を言えずどんどん個性が失われてしまいます。
子どもにとってレベルが高いことであれば、さりげなく手伝い成功体験に導きましょう。
子どもは成功体験を積むことで自信がつき、また次のことにどんどん挑戦しようという気持ちが湧きます。

興味・関心があることにとことん付き合う

子どもの興味・関心を持つことにはとことん付き合いましょう。
車が好きな子なら、車の図鑑やパズル、ミニカーなどでとことん遊んだり、お料理が好きな子なら一緒にお料理をしたりするのもオススメです。
興味・関心のあることから子どもの個性はどんどん伸びていきます。
逆に「そんなことばかりしていないで他のこともしなさい」などと言うと、子どもは好きなものを否定されて悲しい思いをします。
そればかりでなく、どんどん親に意見できなくなり個性が失われていきます。
子どもの個性を伸ばすには、興味・関心があることを肯定しとことん付き合うのがポイントです。

今できていることに目を向ける

親はつい子どもの出来ていない部分に目を向けがちで、子どもが当たり前に出来ていることには目を向けられないことが多いです。
例えば、食事中は箸の持ち方、姿勢の崩れ、好きなおかずばかり食べることばかりに目を向けてガミガミ言っていませんか?
それでは子どもの自信を無くすことになってしまいます。
そうではなく、「しっかり椅子に座ってて偉いね」など、大人が当たり前と思っていることでも褒めるのが重要です。
大人にとって当たり前でも今の子どものレベルと合っていないことを要求していることもあります。
まずは子どもが今できていることに目を向け、どんどん褒めて自信を持たせましょう。

子どもの個性をつぶす親の特徴

作文で頭をかかえる子ども

自分に自信がなく、親の言いなりになっている子どもは個性を発揮できません。
よって、子どもの個性をつぶす親の特徴は以下の6点です。

  1. 子どもを否定する
  2. 失敗を責める
  3. 挑戦を止める
  4. 求めるレベルが高い
  5. 他人と違う点を直そうとする
  6. 他人と比較して否定する

それぞれについて解説します

子どもを否定する

子どもが何かを言ったときに毎回否定したり、子どもがやりたいと言ったことを止めると子どもはどんどん自己肯定感が下がります。
また、「何かを言ってもどうせ親は聞いてくれない」という思考になり、自分の意見を言えなくなります。

失敗を責める

失敗は成功の元ということわざがあるように、失敗は成功や考える機会を与えてくれる絶好のチャンスです。
しかし失敗したことを責められると、子どもは新しく挑戦する気を失います。
また、「自分は失敗ばかりしてダメな人間なんだ」とどんどん自信を失います。

挑戦を止める

子どもが何かをしたいと言ったとき、大人から見て子どもの能力を考えると明らかに難しそうなこともあります。
子どもに失敗体験をさせたくないという親は、難しい挑戦をあらかじめ止める人もいます。
しかし親が挑戦を止めてしまうと、子どもの成長する機会を奪うことに繋がります。
子どもの「これをやりたい」という気持ちは、その子自身にとって興味があることです。
挑戦は止めずに見守ることが重要です。

求めるレベルが高い

子どもは小さな成功体験を積むことで、自分に自信がつき、どんどん新しいことに挑戦し個性を伸ばしていけます。
しかし、いきなり高いレベルのことを求められると上手くいきません。
大人でも、100mを10秒で走れと言われたら、出来る人はほとんどいません。
それと同じように、いきなり無理なことを要求され出来なかったとき、子どもの自信は失われます。
自信を失った子は、自分の意見を言えず親の言いなりになり個性が失われます。

他人と違う点を直そうとする

集団生活をしていたり、他の親の話しを聞いたりすると、他人との違う点が気になることがあります。
しかし、子どもはみんなひとりひとり異なるのが当たり前です。
人と違う点を直そうとすると、子どもは「周りと一緒じゃなきゃダメなんだ」と思い、周りと違う点を一生懸命直そうとするかもしれません。
そうなると、その子どもの持ち味や個性は消えてしまいます。

他人と比較して否定する

周りを気にする親にありがちですが、他人と比較して否定すると子どもの自信は失われ個性がつぶされます。
「〇〇ちゃんはちゃんとやってるよ」など他の子と比べるような声かけは「あなたはダメだ」と言っているのと同じです。
否定ばかりされて育った子は「わたし(僕)はダメな子なんだ」とどんどん自己肯定感が下がり、個性が発揮できなくなります。

子どもの個性を伸ばす親の声かけ

料理をする子ども

子どもが自信を持ち、個性を伸ばせるようになるには親の声掛けの仕方も重要です。

  • 否定語ではなく肯定語で話す
  • 指示は具体的にわかりやすく

それぞれについて解説します。

否定語ではなく肯定語で話す

親の声掛けとしてやりがちなのが
「走らないで」などの否定語を使うこと。
否定語で話すと子どもは否定された、ダメと言われた気持ちになり自信を無くします。
「走らないで」は「歩こうね。」
「食事中に立たないで」は「座って食べようね。」

肯定語で伝えることが重要です。
肯定語で伝えることにより、子どもは今自分が何をしたらいいのかわかり、否定されたという思いも残りません。
自分に自信が持てるようになって初めて子どもは個性を発揮できるため、普段の声かけからポイントをおさえるのが重要です。

指示は具体的にわかりやすく

「これとって」「あれやって」など、抽象的な指示を大人は出しがちです。
抽象的な指示は子どもにとってわかりにくいものです。
指示が通らないと、大人もイライラしてしまい、子どもに口うるさく言う機会や指示が多くなり、お互い嫌な気持ちになります。
初めから具体的に「お皿を机に運んでね」などの指示を出せば、子どもはすんなりと行動でき、褒められる機会も増え自信がつきます。

まとめ

ランドセルの子を褒める母親

子どもの個性を伸ばすには、まず子どもが自分に自信を持ち、さまざまなことに挑戦しようという思いを持つことが重要です。
それにより自分の興味、関心があることを極めることができ、個性が伸びていきます。
子どもの個性を伸ばすには子供の意見を受け入れ、今できていることや物事の過程に目を向け褒め、挑戦を見守り、子どもの興味関心があることを応援するのが親の在り方として重要です。