子どもの個性を伸ばすためには、何が重要だと思いますか?
「個性をみつける」「個性を伸ばせる環境を整える」「習い事に通わせる」
このように考える方も多いと思いますが、今回は親の在り方に焦点を合わせて考えていきたいと思います。
子どもの個性を伸ばすためには、親が子どもの個性を認めることが重要です。
なぜなら、親が子どもの個性を認めなければ、子どもは自分の個性を認められないからです。
子どもは自分の個性を認められないと自信を喪失し、自主性や積極性を失います。
しかし、親が子どもの個性を認めるというのは容易ではありません。
そのため、第三者による親のサポートが重要です。
ここからは、子どもの個性を伸ばすためになぜ親のサポートが重要なのかを考えていきましょう。
子どもの個性とは?個性の例も紹介
子どもの個性とは、子どもが生まれながらにもっている気質や、人との関わり・自身の経験によって形成された性格、人格など様々な角度からみた子どもの特徴のことです。
生まれながらにもっている気質以外の特徴は、子どもが成長する過程で変化していきます。
一般的に個性というと良い特徴ばかりが話題にあがりますが、ネガティブなイメージがある特徴も個性の1つです。
例えば、1人で絵ばかり描いて友だちと遊ばない子がいるとします。この子の特徴をネガティブに表すと、「周囲に馴染めず、集団行動ができない子」です。
この特徴も、この子の個性です。
ちなみに、この特徴をポジティブに表すと、「1人で長時間1つのことに集中できる子」と表現できます。
子どもの個性はある人から見ればネガティブであっても、別の人からみるとポジティブにみえる可能性があります。
良い悪いの判断は判断する人の考え方によって変化するため、安易に決められない点を心にとめておきましょう。
子どもの個性の例としては、以下のようなものがあげられます。
- よく食べる、食べない
- よく笑う、笑わない
- よく寝る、寝ない
- 動きが早い、遅い
- 落ち着きがない、落ち着いている
子どもの個性を伸ばすと、子どもの可能性や能力をさらに引き出せるといわれています。
例えば、「集中力」という個性を伸ばせば勉強ができる子に、「よく笑う」という個性を伸ばせばコミュニケーション能力の高い子になる可能性があります。1つの個性であっても何通りもの可能性が考えられるため、子どもの個性を伸ばすという行為には多くの可能性が秘められているといえるでしょう。
それでは子どもの個性を伸ばすためには、何が重要なのでしょうか。
子どもの個性を伸ばすためには第三者による親のサポートが重要
子どもの個性を伸ばすためには、第三者による親のサポートが重要です。
理由は、親が子どもを客観的にみて対応するのは難しいからです。
親は子どもを客観的にみているつもりでも、つい口をだしたり、行動を制限したりしてしまいます。
親に指摘された子どもは、「親を怒らせないため」や「親を悲しませないため」に指摘された行動をとらないよう気をつけます。本当はやりたいことがあっても、親の制限によって挑戦できないまま成長すると、自分の意志を大切にできない子になる可能性があります。
親は「子どものため」と思って子どもの行動を指摘していますが、その行動が子どもの個性を潰してしまう可能性もあるのです。
また、子どもの特徴は他の人からみたら単なる個性であっても、親から見ると欠点にみえるパターンがあります。
例えば、人の話を聞いてすぐに笑う子がいるとします。
「よく笑う」というのは個性であって、欠点ではありません。この子はある人からみれば、「話を笑って聞いてくれる優しい子」です。しかし、親から見ると「真剣に話を聞けない子」と判断されてしまう可能性があるのです。
その場合、親は子どもの個性を認めようとせず、直そうとするでしょう。
そのため、第三者目線で子どもの個性を客観的にみて親に伝える必要があります。
第三者ができる親のサポートには、様々な種類があります。サポートの目的は、「親が子どもの個性を認められること」です。
具体的には、以下のようなサポートがあげられます。
- 子どもの特徴のネガティブイメージをポジティブイメージに変える
- どうやったら子どもは自分が認められていると感じるか教える
- 子どもをコントロールしようとしていないか確認する
- どんな行動で子どもは否定されたと感じるか教える
- 親が子どもに対して悩んでいることをきく
親をサポートすると、子どもの個性を伸ばすことに繋がります。
反対に、親のサポートがうまくできなければ、子どもの個性を伸ばすのは難しいでしょう。
親が子どもの個性を認めなければ子どもは自分の個性を認められない
子どもの個性を伸ばすために親のサポートが必要な理由は、親が子どもの個性を認められなければ、子どもは自分の個性を認められないからです。
なぜなら、親は子どもにとって最も身近な存在であり、自分を認めてほしい存在だからです。
親が子どもの個性を認めないと、子どもは自分の個性を認められず、自主性や積極性を失います。
自分の個性を認められない子供は、自分の考え方や行動に対する自信を喪失します。自信を失うと、好きなことに熱中できなかったり、やりたいことを言えなかったり、困難に立ち向かえなかったりと、行動に悪影響が出ます。
また、親が他の子と自分の子どもを比較してしまうと、子どもは自分が他の子と比べて何ができないかを無意識に探すようになります。そうすると、劣等感にさいなまれ、思ったような行動がとれなくなってしまいます。
このように、子どもの自主性や積極性を親が潰してしまう可能性があるのです。
親が「こうあってほしい」という理想で子どもと接すると、どうしても子どもの個性を否定してしまうため、個性を伸ばすには期待を押し付けない姿勢が求められます。
子どもに信頼されている親が子どもに与える影響ははかりしれないため、子どもの個性を欠点としてではなく、特徴として認めてあげる必要があります。
自分の個性を認めている子の具体例
親が子どもの個性を認めると、子どもも自分の個性を認められるようになるとお話しましたが、自分の個性を認められるとどのような子どもになるのでしょうか。
具体例をあげると、以下のような特徴をもった子どもになります。
- 好きなことに熱中できる
- 自分の意見を臆さず言える
- 個性をコンプレックスとして認識しなくなる
- 自己肯定感があがる
- 何にでも自信をもって挑戦できる
- 失敗を恐れない
- 他の子の個性をみとめられる
- 必要以上に人を気にしない
- 自分で努力できる
- ポジティブになる
子どもは自分の個性を認められると、どんなことがあっても自信をもてる子になります。上記のような特徴をもった子は、個性をどんどんと良い方向に伸ばしていけるでしょう。
そのためにはまず、「親が子どもを認める」ことが最重要課題です。
まとめ:子どもの個性を伸ばすためには親をサポートしよう
子どもの個性を伸ばすためには、親が子どもの個性を認められるように親をサポートしましょう。
なぜなら、親が子どもの個性を認めると、子どもは自分の個性を認められるからです。自分の個性を認められる子どもは、自ら個性を良い方向に伸ばしていけます。