子どものやる気を引き出す方法とは?子どもの個性を活かした子育てのヒント

近年、子育てにおいて、子どもの個性を伸ばすことが重要視されています。

子どもが個性を発揮し、物事へ意欲的にチャレンジしていく姿勢は、混とんとした未来を生き抜くための力を養うことにつながります。

子どもの個性を伸ばすために重要なのが、子どものやる気を育むことです。子どもは誰もが可能性を秘めています。親がやる気を喚起することで、大きく成長できるかもしれません。

本記事では、子どものやる気を引き出す方法について、考えてみたいと思います。

子どものやる気を引き出すために親がこだわりたい3要素

子どものやる気を引き出すには、親のはたらきかけがとても大切です。子どもにとって親は大きな存在。親が適切なアプローチを行うことで、子どもの物事へ取り組む意欲も自然と育っていくでしょう。

ここでは子どものやる気を引き出すために、親がこだわるべき3要素として「考え方のフォロー」「環境づくり」「目標設定」を挙げたいと思います。

やる気の育つ「考え方」をフォローする

子どもが物事に意欲的に取り組むためには、そのための「考え方」を持っている必要があります。「意識」や「マインド」と言い換えても良いかもしれません。

「自分にはどうせできない」「失敗が怖くてチャレンジできない」といった考えが染みついていると、子どもは自分の関心事を深めたり、新たな分野に挑戦したりすることを、拒んでしまうでしょう。

「自分は努力次第でどんどん成長していける」「意欲的に何かに挑戦することは楽しい」と感じられれば、リスクを冒してでも積極的に行動できるようになるはずです。

子どもがやる気を感じられるような考え方をフォローすることは、親の大切な役割といえるでしょう。

やる気の出る「環境づくり」にこだわる

子どもがやる気を持って物事に取り組むためには、やる気を発揮しやすい環境が整っている必要があります。

勉強に集中できる部屋を用意するなど、物理的な環境調整も必要です。あるいは、子どもが望む習い事へ通わせるなど、状況を整えてあげることも有効でしょう。

物事に取り組みやすい環境を整えることも、子どものやる気を引き出す重要な要素といえます。

子どもの「目標設定」をサポートする

子どものやる気を育てるには、目指すべき目標を設定することがとても大切です。

目標があることで、困難があっても努力することができ、何かに失敗しても乗り越えることができます。また、目標を達成する経験を得れば、大きな自信が付き、さらなる挑戦への糧となるでしょう。

とはいえ、子どもが自分だけで目標を定めるのは簡単なことではありません。「目標を可視化し、達成に向け計画的に取り組んでいく」といった考え方は、ほとんどの子どもが持ち合わせていないでしょう。

それをサポートするのが、親の大切な役割です。親と一緒に目指すべき目標を見据えられれば、子どももそれを意識して、物事に取り組めるようになるはずです。

子どものやる気を引き出すために親ができること

ここからは、子どものやる気を引き出すために親ができることについて解説していきます。

やる気が出るための「考え方のフォロー」「環境づくり」「目標設定」を意識し、効果的なはたらきかけを行いましょう。

子どものやる気を褒める

褒めることは、子どものやる気を引き出すもっとも効果的な手段です。実際、多くの子どもたちが物事へのやる気が高まるきっかけとして、親から褒められることを挙げています。

親が子どもを褒める際に大切なのは、結果や成果だけでなく、やる気自体を褒めることです。

褒めるというと、子どもが何かを成し遂げたときや、成果を上げたタイミングが思い浮かぶかもしれません。しかし子どもが頑張っている姿や、何かに挑戦する姿勢も、評価してあげるべきです。

物事へ取り組む姿勢を尊重してあげれば、子どものチャレンジ精神や、逆境に立ち向かう力、行動力なども養われるでしょう。そのような能力は、将来どのような分野に進んでも、活かすことのできる財産です。

チャレンジすることの大切さを伝える

何かに挑戦すれば、人は必ず失敗を経験します。失敗を次の取り組みに活かすことで、成功も引き寄せることができます。

そのため親は、子どもが失敗したときであっても、努力した姿や、チャレンジ精神を尊重してあげると良いでしょう。失敗を悪とせず、挑戦することが大切であることを教えれば、子どもはさまざまな物事に、意欲的に取り組めるようになるはずです。

良い結果ばかりを評価していると、子どもは結果ばかりが重要と考え、達成できるかどうかわからない物事へ挑戦する意欲を失ってしまう可能性もあります。

子どものやる気が出やすい環境を作る

子どものやる気が育つ、環境作りも重要です。勉強を頑張りたい子には、気が散るようなもののない、勉強しやすい環境を設定してあげると良いでしょう。スポーツに打ち込みたい子は、スポーツクラブなどへ参加させるのも良いかもしれません。

もちろん過度なお膳立てや、子どもの興味に先回りした大げさな環境づくりは必要ありません。何かに取り組みたいと思ったときに、自然と挑戦できるような環境を整えることが大切です。

同様のことが周囲の大人の態度にもいえます。子どもに勉強しろといいながら親は怠けていたり、挑戦が大切だといいながら失敗ばかりを責めていたりすると、子どもは意欲を失います。

物事に取り組みやすい状況、周囲の人々の態度といった、適切な環境を用意することが大切です。

子どもの目標を一緒に考える

子どもの目標設定や、目標達成に向けた計画作りも、親がサポートしてあげると良いでしょう。

目標を決めることは、物事へのやる気を抱く大きなきっかけとなります。しかし、みずから目標を見つけ出し、その達成に向け行動していくことは、子どもにとって簡単なことではありません。

そんなとき親が子どもと話し合いながら目標を設定し、背中を押してあげることで、子どもは目標を目標として意識できるようになります。頑張るための根拠ができ、少々の失敗や困難なら、目標達成のために乗り越えようという意欲が生まれるでしょう。

目標は大きなものである必要はありません。むしろ小さな目標を設定し、その達成を重ねていく経験のほうが、子どもに自信を与えるかもしれません。

子どもだけでなく、親自身が目標を持つことも効果的です。「お母さんはこれを頑張るから、〇〇ちゃんもこれができるように頑張ってみようよ」といったはたらきかけは、子どもがやる気を抱く大きなきっかけとなるでしょう。

そして親がみずからの目標達成へ向け努力する姿は、子どもにとって大きな励みになるはずです。

親は子どものやる気を後押ししよう

この記事では、子どものやる気を引き出す方法について考察してきました。

やる気を引き出すといっても、目標を一方的に子どもに与え、強制的に頑張らせるのではありません。

子どもが興味・関心の湧くことや、「これができたら自信がつく」と思えることを共に見つけ、背中を押してあげることが大切です。

結果や成果ばかりにフォーカスするのではなく、努力する姿勢や、チャレンジする勇気を尊重してあげると良いでしょう。そして親自身も目標を持ち、意欲的に頑張る姿を見せられれば、子どもはより積極的に物事に取り組めるようになるはずです。

子どもたちのやる気を引き出し、生きる力を育てましょう。