「教員を退職したい」
「教員を退職するか迷っている」
このような悩みはありませんか?
子供たちと関わり、そばで成長を見守れる教員はやりがいのある仕事です。公務員なので給料も比較的高く、景気に左右されないことも魅力ですよね。しかし、教員の労働環境は過酷で、残業代は支払われずブラック企業だと言われることもあります。今回は教員を退職したいけど、どうしたらいいかわからない人に向けて、教員の退職理由や退職のメリット・デメリットなどについてまとめました。
教員の退職理由
教員を辞めたいと考える理由は人によってさまざまです。今回は一般的によく言われている退職理由をまとめました。どんな理由であれ辞めたいと思ったら、退職を考える良いきっかけと捉えましょう。
長時間労働
教員の職場は長時間労働が当たり前の環境です。長時間労働による過労や精神疾患が原因で、休職や退職に追い込まれる教員がいることも事実。その上、残業代には手当がつかないので、いくら残業をしてもタダ働きになってしまいます。こうした労働環境に疑問を感じ、退職を考える人も多いようです。
保護者対応がつらい
保護者対応も教員を悩ませる問題の一つです。モンスターペアレントという言葉が生まれたように、教師に無理難題を要求する保護者は実際に存在します。例えば「学芸会はうちの子を主役にしろ」「担任が家に来て宿題を教えてほしい」など、過剰な要求をする保護者が増えてきました。こうした保護者への対応も教員の仕事ですが、退職を考えるきっかけになります。
職場の人間関係
教師同士の人間関係が原因で、退職するケースもあります。「上司と上手くいっていない」「職場の雰囲気が悪い」などその内容はさまざまです。教師という仕事は高い専門性が求められる仕事で、長年勤めている人ほどこだわりが強くなります。他人の意見を聞き入れない頑固な性格の人も多く、人間関係の悪化が原因で仕事がやりづらくなってしまうでしょう。
精神疾患
仕事のストレスが原因で、精神疾患になってしまうケースもあります。教師の仕事は勉強を教えるだけでなく、生徒の生活指導も大事な仕事です。教師の指導を聞かない生徒や、問題ばかり起こす生徒の対応は難しく、教員にとって生徒指導は大きなストレスとなっています。
不公平な評価制度
教師の評価制度は評価基準があいまいで、どれだけ頑張っても給与に反映されにくいです。そのため、明らかにサボっている教師の方が、年功序列で自分より給料をもらっているという事態が発生します。このようなあいまいな評価制度に疑問を感じ、退職につながるパターンもあるようです。
退職した方がいい人の特徴
退職に不安はつきものですよね。「そもそも退職するべきなのかわからない」という人も多いと思います。そこで今回は退職すべき人の特徴をまとめてみました。自分に当てはまったら退職を考えてみてはいかがでしょうか。
他にやりたい仕事がある
教員の他にやりたい仕事があるなら、早めに転職すべきです。特に未経験の転職は若い方が有利なので、1日でも早く転職活動を始めましょう。他にやりたい仕事があるのに、いつまでも教員を続けていると、モチベーションが上がりませんし、スキルアップもしづらいですよ。
仕事にやりがいを感じない
「仕事がつまらない」「仕事に意味を見いだせない」こんな人は仕事にやりがいを感じていません。起きている時間のほとんどは仕事をして過ごすのに、やりがいのない仕事を続けていては時間がもったいないです。自分がやりがいを感じる瞬間は何か、何のために教師になったのか見つめ直しましょう。
教育理念に共感できない
教師は文科省や自治体、学校の教育理念に基づいて子供たちに指導をします。教育理念に対して疑問を感じるようであれば、あなたの理想とする教育をできていない可能性も。教育理念に共感できる学校へ転職するか、教員と別の立場から教育に関わっていくのもおすすめです。
仕事のストレスで日常生活に支障をきたしている
職場のストレスが原因で体調が優れなかったり、暗い気分が続いたりしている人は、退職を考えた方が良いです。突然病休に入ると周囲に迷惑をかけてしまうので、意識的に休みを取るようにして、それでも改善しなければ退職も視野に入れましょう。
教員を退職するメリット・デメリット
教員を退職するメリットとデメリットがあります。退職を考えるなら、メリットやデメリットについてよく考え、受け入れる覚悟をもちましょう。
長時間労働が減る
教員をやめることで、長時間労働から開放されます。転職する場合は、残業時間の少ない企業を選んだり、在宅勤務ができる企業を選んだりすると、働き方への満足度も高まりますよ。
副業ができるようになる
公務員の副業は法律で禁止されているため、教師は副業をすることができません。一方、民間で副業ができる会社は増えているので、副業に取り組みたい人は副業という視点で転職先を選んでもいいですね。
効率的な働き方を手に入れる
教員の仕事はアナログで効率が悪いものがたくさん残っています。手書きをはじめとするアナログ文化に固執している教員もおり、職員室のIT化は遅れているのが現実です。IT技術による業務効率化に取り組んだり、フレックスタイム制などの柔軟な働き方を推進している企業を選ぶことで、効率的な働き方を手に入れることができますよ。
福利厚生がなくなる
教員は産休や育休の取りやすさや、民間企業に比べて有給取得日数が多いなど福利厚生に恵まれています。教員を退職することで、そうした福利厚生を受けられなくなってしまうのはデメリットと言えるでしょう。
給与が減る
教員の給与は民間企業に比べると高いと言われています。勤続年数が長いほど給与は上がり、年2回のボーナスを含めると、民間企業に比べて圧倒的に給与は恵まれているでしょう。教員からの転職は、営業など民間で活かせるスキルがない状態でのスタートになるため、スキルがない分給与は減ると考えておいた方がいいです。
安定を失う
教員は公務員なのでクビや倒産の心配がありません。安定して給与をもらうことができ、ボーナスももらえます。民間企業はリストラや業績不振による給与の減額などがあり、公務員と同等の安定は得られないでしょう。
教員のスキルを活かせる仕事
教員の経験は、他の職業に就いても必ず役に立ちます。せっかく転職するなら、スキルを活かせる仕事がしたいですよね。そこで教員の就職先としておすすめな職業を解説します。
営業職
教員のスキルとして、コミュニケーション能力が高いことが挙げられます。なぜなら、教員は生徒や保護者などと会話をする機会が多いからです。こうしたコミュニケーション能力は、クライアントとの取引や電話対応で役に立つでしょう。営業職はどのような業界でも必要とされるため、需要が高く転職もしやすい職種と言えます。
一般事務
教員は授業力だけでなく、事務処理能力に長けている人も多いです。そのため、生徒に関する膨大な資料や学校運営に関する書類の作成など、スピード感をもって処理することができます。また、教員には真面目な性格の人が多いので、計画性をもった仕事ができるといった点からも事務職に向いているでしょう。
塾や予備校の講師
塾や予備校の講師は高い授業力が求められる仕事です。授業を考えることが好きという人や、生徒の成績を伸ばすのが得意な人にはぴったりの仕事になります。生徒指導の必要がないため、教員よりも授業力を磨くことに集中できるはずですよ。
退職するなら年度末がおすすめ
教員の退職時期にもっともおすすめなのが、年度末退職です。学校は4月始まりなので、3月で退職すれば保護者や生徒に迷惑をかけず、引き継ぎもスムーズに行いやすいです。人事の関係もあるため、12月までに管理職へ退職の意向を伝えましょう。
教員退職 まとめ
今回は教員の退職について解説しました。教員を退職する理由は人それぞれなので、仕事に違和感を感じるなら、退職を考えてもおかしくありません。教員の退職について調べると、視野が広がり退職をポジティブに捉えられるようになりますよ。ぜひ、キャリアを考え直すきっかけにしてみてください。